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教育コラム 雑感 ー 偏差値トップのサッカー部のこと

   昨年の全国高校サッカー選手権大会の東京Aの決勝戦「関東第一vs成立学園」テレビ放映の解説をしたのが大西正幸氏でした。大西氏はS級コーチのライセンスを持ち、私立武蔵中高の体育科の教諭で、同校で長くサッカー部顧監督をされています。2016年卒業の部員たちの代は、群雄割拠する都内の高校サッカー界にあって、関東高校サッカーで都ベスト8という立派な成績です。強豪校が、勝ち上がってきたこのダークホースに戸惑う感もありました。卓越した身体能力をもつ選手がいるわけではありませんが、11人全員でしっかり立てた戦術に基づいたゲームメイクをするといった印象です。OBや外部コーチの指導に加え、トレーナー による体づくりや管理なども行われます。それほど運動部が盛んであるというわけではない武蔵高校では、人工芝の専用グラウンドもあるこのサッカー部に所属すると唯一学費の《もとがとれる》という声もあるほどです。(笑)


   この年の武蔵高校サッカー部員十数名の進路は、東大7名 国立医学部、北海道大学、早稲田、慶応等と、まさに目を見張る進学実績です。少なくとも関東では最も偏差値が高いサッカー部でしょう。年度によってちがいますが、高校の東大合格率はおおよそ以下に挙げる数字です。
1. 筑波大附属駒場 約60%
2. 灘 45%
3. 開成 40%
4. 桜蔭 30%
5位以下は20%台以下、都立トップの日比谷高校は約15%です。(東大合格者÷卒業総数)

 合格率が60%とは、生徒5人のうち3人が東大に合格するということです。
 この数字を見ると、このサッカー部の東大合格率はほとんど1位の筑駒と同じで全国トップです。そして部員ほとんどが選手権を目指して8月いっぱい部活を続けたことを考えると驚異的な合格率といっていいでしょう。

つまり
部活を週4日ガッツリやって(練習は月〜土 週3日 日曜日の多くは試合が組まれる。)   東大に合格することができるわけです。

    さて、なぜなのでしょうか。どうすればウチの子も‥‥。

「結局、地頭(ジアタマ)がいいから」というのが一般的に多い感想です。でも、それでは元も子もないし、別にそれぞれの子の目標に到達すればいいわけですから、ここで合格した彼らから、その術を盗み取ってみます.

●小学校時代の頭のつくりかた(別に受験勉強というわけでなく)
  論理的な考え方の素地をつくる
  記述する力を磨く
●記述力・論理力を磨く(中学高校を通して)
●できるだけイジらないことによって自立を促す
   あまり親が勉強のことで先に手出しをしない
   結果を気にし過ぎて、結果を求める勉強をさせ過ぎない
●学校の勉強をしっかりやる
●意識を高く保持する
  東大に行きたい 〇〇大学に行きたい 妥協したくないなど
●ライバルの存在
●飢餓感と集中力
 勉強もしなければいけないが、部活をやっている分時間的には不利であるから、無い時間をどうやりくりするかどう工夫するかを考えて両立させると、部活を引退してからの追い込みもスムーズにいく。

              *       *       *       *       *       *       *       *       *

   部活がハードだから勉強ができないというのは言い訳であることが明らかになっちゃいました。 部活を頑張るのであれば、勉強もそれ以上に頑張ることです。
   私は運動ができるならば勉強もできるはずだと思います。これは様々な生徒を観てきた経験論にもとづいた感想です。それは運動も勉強も同じように神経伝達の問題だから、伝搬する速度や伝搬物質のある部分は共通に考えていいと思っています。(適当な脳科学ですが)、いや少なくとも相反しないはずです。また集中力や忍耐力は部活で養っている、そして負けることの悔しさや勝つためには戦術が必要なことは競技を通じて十分知ってると思うからです。

 

2017.05.02更新|MJ通信