それぞれの受験 ー高校受験の風景

  12月になると、単願推薦で早くも高校入学が内定する生徒もいて、中学校のクラスでも少しざわざわし始めます。私立高校の入試は2月10日頃、都立入試はその2週間後の2月23日頃です。

 東京都は都立高校を一つは《少子化時代に対応するために今までの高校を統合したり、定員を削減し》、一つは《それまで私立の進学校に圧倒的に差をつけられていた、東大をはじめとする有名大学への進学の機会を均等にしようとする(要は進学実績を上げる)》そしてもう一つは《勉強以外に能力を開発、育成し多様な人材育成の機会を増やす》という主旨で改革を進めてきました。中高一貫校、進学重点校、コース制、単位制などここ十年で様変りしました。

 中学校でトップクラスの生徒は、都立では日比谷や西などの進学重点校、他に国立の付属や早慶の付属を目指します。成績が4と5だけの“できる”子は、都立は青山や新宿、私立はMARCHの付属校を志望する傾向です。やはり昨今の大学受験が見通しのきかない状況の中で有名大学の付属校は高止まりです。学校の成績がオール4の生徒は、都立は竹早や北園、私立は中堅上位の進学校の併願優遇で受験します。学校の成績が4と3(4の方が多いかな)の“ふつう”の生徒は都立は井草や石神井、そしてどこかの中堅進学校の私立の併願優遇の受験です。パターン化するのは抵抗がありますが、選択肢は限られているのも実際です。

 10~11月頃、私立高校は個別相談会を実施します。受験生は希望する私立高校に出向き、学校の成績や「Vもぎ」といった業者の模擬試験の偏差値を高校に申告し、併願優遇の内定を頂戴するわけです。都立高校を第一志望とし、不合格の際にはその学校への入学を希望するというわけで、単願推薦の基準よりはハードルが高くなります。併願優遇=合格ではありませんが、入試で余程のことがない限りは合格になるのが一般的です。私立高校の併願優遇が取れて弾みがついて第一志望の都立高へさあチャレンジ!となるわけですが、中には安心してしまい、都立受験のモチベーショが下がることもあります。

 オール3以下の生徒はというと、学校選びが難しくなっているというのが現状です。この程度だと私立の併願優遇も難しく、都立は選択の幅が狭まります。この地域からは比較的倍率の低い都立高校を選択します。

 推薦などの入試制度が多様で、学校の成績(内申)と入試成績の両方の配分を考えての受験、情報戦の様相を呈するのが高校入試です。

 中学受験と異なり、全員が受験する15の春。初めての受験を経験する中で、「早く合格を決めたい」、「自分だけとりのこされたくない」など…時にはネガティブに針が振れる思春期、様々に揺れ動く気持ちがある中で、どう気持ちを鼓舞するか、それが重要です。

2019.03.08更新|MJ通信